社長メッセージ:韓国と東南アジアの銀行業を中核に、グループシナジーを活かして持続的な成長を目指します。

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韓国と東南アジアの銀行業を中核に、グループシナジーを活かして持続的な成長を目指します。
2016 Highlights 持続的な成長に向けて
2016年3月期

国内金融事業と投資事業が利益計画を上回って着地。グループ全体は停滞から脱却。

2017年3月期~

韓国金融事業は、日本で培った審査力・回収力・マーケティング力を活用し、収益の柱へ。

2019年3月期~

東南アジア金融事業は、構造改革の成果と合弁会社とのシナジー効果などにより、成長ドライバーへ。


中期経営計画1年目は、持続的成長に向けた足場固めの年となりました。
当社グループは、国内金融事業をベースに、韓国と東南アジアの銀行を中心とした金融事業を成長エンジンとして持続的な成長を図ることを新たな目標とし、2015年5月に、2018年3月期までの中期経営計画を策定しました。
中期経営計画の1年目となる2016年3月期の業績をセグメント利益でみると、国内金融事業と投資事業は計画を上回る着地となりました。韓国金融事業は計画を下回りましたが、これは前期に計上した負ののれんに係る連結取込上の経理処理を変更したことに伴う収益の減少(費用の前倒し計上)などを受けたものであり、事業実態は着実に改善し、持続的な成長フェーズに入ったとみています。また、同じく東南アジア金融事業も、成長が計画より遅れたものの、Jトラストインドネシア銀行(BJI)では、インドネシアで頭取経験のある日本人経営者を取締役に迎えて構造改革を進めたことにより、ようやく赤字体質から脱却し黒字基調になりつつあります。中期経営計画1年目は、持続的成長に向けた足場固めの年になったと考えています。
当社グループは、2016年3月期で停滞から脱却し、アジアの総合金融グループとして2017年3月期を持続的な成長に向けた出発点とするべく、自信を持って取り組んでいます。2017年3月期以降も、国内金融事業は堅調に利益を計上する見込みですが、2017年3月期から2018年3月期にかけては、事業基盤の整備が完了した韓国金融事業が審査力・回収力・マーケティング力といった日本で培ったノウハウを活かすことにより貸付金残高が順調に伸びて、収益の柱になるとみています。また、その後は東南アジア金融事業が成長ドライバーになっていくものと考えています。
なお、これまで国際財務報告基準(IFRS)への移行準備を進めてきましたが、今後のさらなるグローバル展開を見据え、会計監査人の異動を行ったこと等により2016年3月期の任意適用は見送りました。IFRSの任意適用時期については、新たな会計監査人に就任した優成監査法人と調整しながら決定していきます。
中期経営計画概要(2016年3月期~2018年3月期)
中期経営計画ビジョン営業利益の推移(目標)
国内金融事業
Jトラストグループの強みが活かせる保証事業と債権買取回収事業に注力します。
国内金融事業については、2015年9月に実質的に無担保ローン事業から撤退し、不動産関連の保証事業および債権買取回収業務に注力できる体制を整備しました。 不動産関連保証事業における当社グループの強みは、市場ニーズに合わせたオーダーメイド型商品の開発力と、独自の不動産ローン審査力です。賃貸住宅ローン(アパートローン)保証業務を中心とした新たな保証スキームにより、順調に保証残高を伸ばしています。 債権買取回収業務については、当社グループの強みは多様な事業会社出身者のノウハウを結集した国内トップクラスの回収力です。回収力の強さは入札競争における優位性を通じた事業拡大という好循環につながるため、今後もこの強みを活かした事業拡大を進めていきます。また、国内サービサー企業が減少する中、M&Aを通じた事業拡大や企業再生への事業拡大も図ります。
藤澤 信義
韓国金融事業
日本でのオペレーションノウハウを活かし、さらなる成長を目指します。
韓国では、2015年3月期までのM&A等により総合金融グループとしての事業基盤を確立しました。当社グループが日本国内で培った審査力・回収力・マーケティング力などのオペレーションノウハウは、韓国金融事業における大きな成果につながっており、2012年に営業を開始したJT親愛貯蓄銀行は、2年半で通期黒字化に成功しました。また、営業資産も2016年4月には2兆ウォンを超えており、約3年半で6~7倍に増加しています。
今後は、M&A等のみならず新規貸付金額の増加を通じて営業資産の積み上げを図るとともに、優良な消費者向けローンの増大により収益性を向上させていきます。さらに、大企業向けローン、有担保ローン、政府保証付きローンなどについても注力し、貸出ポートフォリオの安定化も図っていきます。
東南アジア金融事業
Jトラストインドネシア銀行の再生に向けてスピードを加速します。
インドネシアでは、当社グループの最優先課題の一つとして、長期間にわたって預金保険機構下の体制にあったJトラストインドネシア銀行(BJI)の再生に取り組んでいます。韓国における貯蓄銀行再生の経験は、インドネシアの商業銀行の再生においても有効であると考え、これまでに、BJIの増資を行うとともに、不良債権の回収に特化した新会社Jトラストインベストメンツインドネシア(JTII)を設立し、BJIから不良債権を切り離して譲渡することにより、BJIの財務体質の改善を図りました。さらに、インドネシアの金融市場に精通したスペシャリストを経営陣に迎え、その人脈を活かした営業力強化を推進するなど、銀行再生に向けてスピードを加速しています。
BJIでは、2016年3月期は期末にかけて営業資産の積み上げが進んだほか、平均貸出金利が上昇する一方で平均預金金利が低下し、純金利収入が増加するなど、営業実態は着実に改善傾向にあります。また、2015年11月から債権回収事業を本格的に稼働したJTIIは初年度から営業黒字を計上しています。
さらに、2016年4月には、JTRUST ASIAがタイ王国などで主にオートバイや農機具の販売金融事業を展開しているGroup Lease PCL(タイ証券取引所一部上場)と共同でPT Group Lease Finance Indonesiaを設立しました。同社はインドネシアなどの消費者をターゲットとして、農機具、ソーラーパネル、家電製品などの割賦販売金融事業を展開していく予定であり、BJIについても同社へのファイナンスの提供を通じて、今後は優良な貸出残高の増加が期待されます。
藤澤 信義
総合エンターテインメント事業
主力の総合エンターテインメント事業の成長を図るとともに、新たな業態の展開を進めて、業容の拡大を図ります。
総合エンターテインメント事業では、アドアーズの強みである店舗立地を活用し、既存店舗と人気アニメ等のキャラクターコンテンツを絡めたコラボレーション企画等を積極的に推進しています。
また、2016年3月より首都圏を中心にリラクゼーションサロン「OLIVE SPA」を運営する株式会社オリーブスパとの業務提携を開始しました。同社の創業者である山根氏をアドアーズの代表取締役副社長として迎え、新たなノウハウと発想をミックスすることで、今後は主力の総合エンターテインメント事業の成長のみならず、新規事業の確立による新たな業態の展開を進め、業容の拡大を図っていきます。
投資事業
金融事業あるいは金融事業とシナジー効果が見込める事業に投資します。
投資事業に関しては、シンガポールに拠点を移したことで、日本にいた時とは質やサイズの点で異なるレベルのM&A案件が多く入ってくるようになりました。2016年3月期は、さまざまな理由によりM&A案件が結実しませんでしたが、2016年3月末現在で、1,086億円の現預金を保有しており、主に金融事業あるいは金融事業とのシナジー効果が見込める事業について、投資機会を模索し続けています。ちなみに、M&Aは成長市場におけるIRR(内部収益率)15%以上の投資案件をターゲットとして、2018年3月期までの3年間で500億円~1,000億円の投資を目指しています。
その他事業
世界で一番安心して利用できるビットコイン取引サービスを目指します。
2016年6月より、ビットコイン取引サービス「J-Bits」の提供を開始しました。当社グループは、「金融サービスとして通用するクオリティで仮想通貨取引サービスを提供する」という理念のもと、日本国内における仮想通貨関連の情報基盤確立とコミュニティの醸成を推進してきました。金融サービスとして安心してお使いいただける取引プラットフォームを提供すべく、経営層からカスタマーサポート、開発スタッフに至るまで、FX取引事業経験者と銀行経験者を中心に組織を構築しています。
株主価値の最大化に向けた適切な資本配分 1株当たり配当金の推移
株主価値向上に向けて
自社株買い、安定配当を通じて、株主様への利益還元を図っています。
当社は、株主の皆様に対する適正な利益還元を経営の最重要施策のひとつとして認識しています。
2016年3月期は、資本効率の向上を通じた株主の皆様への利益還元を図るとともに、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするため、自己株式6,250,000株を取得するとともに、この取得した自己株式の全てを消却しました。
配当金につきましては、期末配当について、普通配当5円に当社が40期を迎えたことによる記念配当2円を加え、1株当たり7円とさせていただきました。中間配当金(1株当たり5円)を加え、年間配当金は1株当たり12円となります。
また、2017年3月期につきましては、中間6円、期末6円の年間合計12円の配当を計画しています。
ステークホルダーの皆様へ
企業価値の向上と、IRの強化に注力していきます。
Jトラストグループは、国内事業で安定したキャッシュ・フローを生みだすとともに、韓国・東南アジア地域で銀行業および銀行周辺事業を持続的に拡大しながら、企業価値の向上に努めています。IR活動についても、2016年3月期には、初の海外ロードショーを欧州、北米、アジアで実施したほか、アナリスト向け決算説明会の回数を年2回から4回に増やしました。また、2016年5月には個人投資家向け説明会を東京と大阪で開催するなど、2017年3月期も積極的に取り組んでいます。今後も、株主・投資家の皆様とのコミュニケーションを通して、信頼関係の構築を図っていきます。
また、当社はこのたび内部管理体制等の整備が整ったと判断したことから、東京証券取引所に対する一部指定の申請に向けた検討を開始しました。当社としては、2017年3月末を目処に東京証券取引所に対する一部指定の申請を行いたいと考えています。
従業員一丸となって中期経営計画の目標達成にまい進することで、株主・投資家の皆様の期待に応えてまいりますので、さらなるご指導・ご支援を賜りますようお願い申し上げます。
藤澤 信義